2013年1月15日火曜日

品位について

酒見賢一氏の「泣き虫弱虫諸葛孔明」の中で、中国の史書では密室で話し合われたことがなぜか堂々と掲載されている、との「歴史捏造疑惑」が述べられています。
本人たちが漏らしていないなら、誰がどうしてそれを知っているのか(笑)。

佐藤優氏と手島龍一氏の共著、「動乱のインテリジェンス」には、「サード・パーティ・ルール」への言及があります。
サード・パーティ・ルールとは、機密情報を渡す際にそれを更に開示していい範囲をあらかじめ決めておき、情報を渡した元の承認なしではそれ以外の範囲にその情報を流してはならないという、インテリジェンス関係者のルールです。

そこで、それほどの問題ではありませんが、気になった報道が2件あります。

まず、「公務員ランナー」川内優輝選手が、DeNA陸上部からの誘いを断ったと公表したこと。

組織や企業におもねらないというポリシーはともかく、わざわざ斯界の大先輩、瀬古利彦監督の誘いを断った、ということでどれだけ自分の価値が上がるのか。
自分の価値が飛躍的に向上するならともかく、そんなことにつながるわけでもないのに、他人に恥をかかせるようなことが必要なのでしょうか。

DeNA側が、勧誘したけれど断られた、と発表してからそれに応ずる形でポリシーを述べるのが筋だと思います。
最近埋没気味なので、焦ったのでしょうか。
品のないリークだと思います。

更に下品なのが、嘉田由紀子滋賀県知事の、今週の週刊朝日への「ざんげ告白」。

川内選手のような、まだ若い、しかも競技成績以外では世間的には評価されない人ならともかく、還暦も過ぎて地方自治体の長にまでなっている方です。
結果が悪かったとき、その経緯に何があったにせよ、結局は自分の責任である、として「身の不徳のいたすところ」とだけ言っていればよかったと思います。

報道側の姿勢についても、小沢氏の選挙対策の失敗(嘉田氏を担いだことも含め)については、嘉田氏に語らせるのでなく、周辺取材で固めていくのが本来のやり方だと思います。

正直、嘉田氏はあれを「ざんげ」だと思っているのか。
「ざんげ」とは「過去の罪過を(神仏の前で)悔い改めること。(キリスト教では、神父・牧師に対して告白する意に用いられる)(新明解国語辞典)」です。

「自分の失敗を人のせいにすること」ではありません。

辞書のことばをよく見てください。「過」=あやまちも悔い改める対象です。

ましてご自身は現役の政治家です。
だまされたとしてもそれは判断ミスであり、政治家としての能力の問題に属します。
なおさら黙っているべきだったと思います。

そこへ行くと立派なのは、益若つばささんと離婚した梅しゃん、こと梅田直樹さん。
結婚当初から、格差婚と言われていましたが、あることないこと報道されて、いちいち反論したいこともあったろうに、今回の離婚発表に際しても余計なことを語らず、たいへん「男らしい」と思いました。

今後のご活躍を陰ながらお祈りするしだいです。

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