2013年11月25日月曜日

前田慶次の年齢について


                        (落合 芳幾・画



前田慶次といえば、原哲夫の作画で「花の慶次~雲のかなたに~」と題して漫画化された「一夢庵風流記」(隆慶一郎.・1989年刊)で一躍有名になりました。


ただ、慶次を主人公にした小説は、 これが最初ではありません。

私の知る限り、
傍若無人剣(南条範夫・1958年刊)
戦国風流武士(海音寺潮五郎・1959年刊)
戦国風流(村上元三・1978年刊)
の3作があります。

前田慶次は、利家の兄・利久の子(養子)、すなわち利家には甥に当たるわけではありますが、生年には1533年と1541年前後の2説があります。
前田利家は1538年生まれとされていますので、同年代なのです。

しかし、上記の3作において、慶次は利家より20~30歳ほど若い設定となっています。
「甥」という立場と「いたずら者」という性格から、利家よりだいぶ若く設定したのでしょうか。

一夢庵風流記だけは、二人が同年代である描写がなされています。

漫画の方では、 慶次は永遠の青年でしたが。

ちなみに、利家の没年は、1599年(関ヶ原の戦いの前年)ですが、慶次の没年は1605年または1612年とされています。

ところで、「風流」ですが、私は慶次関係のときは「ふりゅう」と読むことにしています。
慶次の生涯は、「上品で優美な趣のある様子」ではなく、「人目を驚かすために華やかな衣装で踊る」風流踊り(ふりゅうおどり)に通じるものだと思うからです。






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